Forrest Lawn Cemetarey
アメリカを代表する建築家Frank Lloyd Wright
*フランクロイドライト
ライトについて語ることは割愛しますが
彼が残した邸宅・建造物は
私の記憶に確かに残る
情景の一つとなりました。
というのも
東海岸から西海岸まで大陸を
Greyhound(長距離バス)で横断した際に
各都市を回りライトの建造物を
見て回ったからです。
今日はその時のお話を少し
Chicagoにあるライト邸宅から始まり
ミレニアムパークのモニュメントなど市内で
多くのライト作の建築に
触れることができるのですが
NYの果て、カナダとの国境の町Baffaloにも
ライト作の建造物が多いことを知り
向かうことにしました。
何度も観返した
ヴィンセント・ギャロ監督作品の
「Baffalo 66」の舞台でもある町
この町を訪れることは私にとって
期待と切望がとても大きかったことを
覚えています。
数多く点在する中でも
Blue Sky Mousoleumという
モニュメント(慰霊碑)があるのですが
その慰霊碑はバッファロー市内の
Forest Lawn Cemetery(墓地)の中に
存在します。
Grayhoundのバスターミナルから
グーグルマップを頼りにバスを乗り継ぎ
目的地に向かいます。
道中、Baffalo 66でギャロ演じるビリーが
ヒロイン/クリスティーナ・リッチが演じる
レイラを連れて訪れる
ボーリング場にも立ち寄ります。
Recckio’s Bowling Center
2422 South Park Avenue, Buffalo, NY
劇中歌King Crimson の”Moonchild”に合わせ
レイラが踊るボーリング場のフロア
内装や外観に劇中の面影はなかったものの
舞台となるポールはまだ確かに
そこにありました。
一人なので勿論ボーリングもせずに
写真を撮っていると
パートタイムの男の子達が
「なにしてるんだ?」
と話しかけてくれました。
ボーリング場を後にし
目的の墓地は近くまた歩き始めます。
墓地に着くと所謂アメリカの
古い墓地なのですが
入り口の門を超え中を突き進むと
小さな池にぶつかり目的の
モニュメントが現れます。
Blue Sky Mousoleum
in Forrest Lawn Cemetery
池を囲むように様々な木々が生い茂り
慰霊碑の前には広く透き通った空が
吹き抜けるように設計されています。
落水荘もそうですがライトの建築は
人工的に手を加えた建造物と自然の調和
恐らくそういったことがライトの
命題だったのかなとそのとき感じました。
随分歩いたこともあり
疲れていたのもあったのですが
階段状のモニュメントに
腰を下ろしてみました。
あまり知られていないからなのか
私以外に誰も人はおらず15分くらい
腰掛けたままボーっとしていたのですが
その時強い風が吹きます。
池を囲う木々が揺れ
木の葉が吹き乱れるのですが
目の前にヒラヒラとイチョウの葉が舞い
吹き乱れました。
シカゴ・オークパークにあるライト自身の
邸宅回りにも銀杏の木々が多く点在しますが
彼の作品の多くには
共通項として銀杏の木があり
ライト自身も何か思い入れが
あることがわかります。
モニュメントに腰掛け
風になびいて吹き乱れた
イチョウの葉を見た時
恥ずかしい話ですが感動して涙が零れました。
本当に初めての経験だったので
とても記憶に残っています。
そんな情景と原体験をキーワードに
1stシーズンから展開している
デニム”JUDE”で表現しました。
色づき枯れ果て散ってゆく儚さを
多色の刺繍糸とフリンジによって
仕上げた刺繍は国内有数の
特殊加工が得意な刺繍工場で加工しています。
デニムのシルエットはリバーフェニックスが
映像の中で履いていたデニムを
着想源としており
アメリカのキッズがティーンエイジャーに
なるまで同じデニムを履き続け
成長に伴い最終的に
少し丈レングス足らずになる。
架空の設定・ストーリーで
ジャストレングスのテーパードシルエットに
仕上げています。
今シーズンは”バルーンシルエットの
カットオフデニム”RIVER”と2型で展開し
それぞれ異なる刺繍を施し
展開しています。
メッセージ性のあるロゴに加え
23FWシーズンのコンセプトである
時の流れ/時間の境界線をモチーフにした
アブストラクトな刺繍とバリエーション
豊富にそろえています。
1stシーズンも好評いただいている
80s Reproduced Denimシリーズですが
既にサイズ/カラー掛けが
出ているものもあります。
非常に足の速い商品ですが
KYOUをまだ手に取ったことがない方も
ファーストチョイスに
是非試してみてください。
余談ですが
墓地を後にし
帰り葉すっかり日が沈み
バスがなくバス停で困っていたところ
現地の白人のおじいさんが
脇に車を停め声をかけてきます。
「バスは来ないよ。乗せてってあげる。」
少し、悩んだのですがこれも冒険だ。と
リスク顧みず車に乗り込んだところ
助手席には紙袋に開封済みの
アルコールボトル。
ああ。もしかしたらこれは駄目かもな。
と車に乗ったことを後悔したのですが
フラフラの運転でフリーウェイに乗り
市内まで送り届けてくれました。
泥酔していましたが優しい気さくな方でした。
見かけと行動は必ずしも
伴うものではなく逆もまた然り。
知らない土地で知らない誰かから
差し伸べてもらう優しさは
本当に嬉しいものです。
只、知らない人について行くのは
本当に良くないなと再認識して床につきました
バッファローを後にし
ウィスコンシン-シカゴ-デトロイト
‐ニューメキシコなど
各都市を訪れるのですが
それはまた別のJournalで綴ります。
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